「ライブドア・マーケティングによる不当な株価操作がなければ、今のライブドアは存在し得なかった。つまり、ライブドアが今の状態で存在できているのはライブドア・マーケティングによる不当な株価操縦のお陰であり、それは由々しき事態なので地検特捜部が動き出した」
もっと具体的に言うと、
−ライブドアは、2004年11月以降に買収してきた企業を不当に安く買収している(売却側は偽札を掴まされたような形になっている)
−ライブドアの発行済み株式数は本来あるべき発行済み株式数より少ない
−ライブドアはニッポン放送買収のためのMSCBの発行ができなかった可能性があり、ニッポン放送買収に乗り出したことによってメジャーになったライブドアのポータルサイトも、マイナーなままだったはずである。また同買収に乗り出したことによって費やされたテレビ放映時間は莫大なものであり、その経済的価値の損失は計り知れず、一方で、ライブドアが同テレビ放送時間から受けた宣伝広告の恩恵は受けることができなかったはずである(ただし、日本の株式市場は「金融教育」というこれまた計り知れない恩恵を受けましたが…)
まあ、ニッポン放送の件は、「あくまでそんな可能性も無きにしも非ず」、ぐらいで話をわざと大きくしてみた場合ですので、半分は余興的に流していただければと思いますが、残りの二つはきっと当てはまると思います。
さて、流れを再度整理すると、
1、2004年10月25日にライブドア・マーケティングがマネーライフの買収を発表した際に偽計取引を行ったことにより、投資家の期待を煽っておいた
2、2004年11月8日にライブドア・マーケティングが1株を100株に分割することを発表。「100株分割=株価上昇」という先入観がある個人投資家を中心に、投資家の期待を更に煽り株価上昇基調に
3、2004年11月12日にライブドア・マーケティングが虚偽の決算報告。風説の流布。
この3つの要素が組み合わさってライブドア・マーケティングの株価はその後ロケット発射状態まで急上昇したとのこと。ライブドアはライブドア・マーケティングの親会社でもありますので、ライブドア・マーケティングの株価が上がれば当然ライブドアの株価も上がります。
さて、まず、ライブドアは2004年11月9日に会計ソフト会社の弥生の買収を発表しています。この時点では既存株主より株式を現金で買い取ることが発表されました。この前日の11月8日は偶然にもライブドア・マーケティングが1株を100株に分割することを発表した日です。
ついその直前まで300円台半ばで推移していたライブドアの株価は、この二つの発表をきっかけとして450円前後まで上がります。つまり、11月8日以降のライブドアの株価上昇は一部には弥生の買収報道のお陰でもあったでしょうが、もう一部はライブドア・マーケティングの株価が「不当に」上がったことによることになります。
その後、11月25日にライブドアは残りの弥生株式を株式交換を行うことにより完全子会社化することを発表しました。この株式交換による子会社化プランは11月8日の時点でも発表されていましたが、株式交換比率は発表されていませんでした。株式交換比率が発表されたのは11月25日が初めてです。
交換比率の算定に際して、もし11月8日から11月25日までのライブドア株価が算定に含まれたのであれば、その期間のライブドアの株価はライブドア・マーケティングの「不当に吊り上げられた株価」によって「不当に上がった株価」だとも言えますので、ライブドアは言わば偽札を刷って弥生株式を不当に安く株式交換で入手したことになりかねません。この場合、損をするのは弥生の株主です。
ただし、リリース内の算定根拠では、どの期間のライブドアの株価を算出に含めたかの記述はありませんので、あくまでも「たられば」の範疇を越えませんが。
つまり、もしかすると、ライブドア・マーケティングの不当な株価上昇がなければ、ライブドア株価もそれほどには上昇せず、弥生の完全子会社化にあたってはもっとライブドアが発行しないといけない株数は多かったことになります。
その後、ライブドアは、2004年12月27日にベストリザーブを株式交換によって買収することを発表します。交換比率の算出に当たっては、ライブドア株価の2004年10月〜12月の株価を使ったと書いてあります。つまり、11月8日以降の不当な株高期間を含んでいます。その不当株高期間がなければ、交換比率はもっとライブドアにとって不利だった、つまり、ライブドアが発行すべき株数はもっと多かったことになります。
これもまた偽札を刷るのと同様の効果があることになります。
その後も、ライブドアがたくさんの企業買収を株式交換で行ったのは皆さんのご存知の通り。
結局ライブドア・マーケティングの不当な株価操作が明るみに出ないことには、ライブドア・マーケティングの親会社であるライブドアの株価が正常でないことも明らかになりません。ライブドアの株価が正常でないということは、ライブドアが2004年11月以降に行った株式交換による買収の全てにおいて、売却側は一部偽札をつかまされているということになります。
「それはさすがにいかんやろ!?」
ということで、地検特捜部なのではないかと勝手に想像します。つまり、2004年11月以降のライブドアが行った株式交換による買収は、もしかすると実現していないものもあったのではないか、というのが究極の極論的な見方だったり。。
まあ、そもそも数千億円もの時価総額がある企業ですし、買収した企業はどこも比較的時価総額は低いですから、最終的には買収ができていなかったということはないとは思いますがね。
それに、ライブドア・マーケティングの株価を見てみると

2005年2月ごろには株価はある程度もとの水準に戻っているので、ライブドアがライブドア・マーケティングの株高から受けた自社株価へのメリットもその頃には解消されていたかと思います。
まあ、でももしかするとニッポン放送買収の際の、MSCBの転換価格や調達金額がもっと低くなっていたかもしれませんし、そもそもMSCBが発行できていなかったかもしれませんし、そうなるとニッポン放送買収劇もなく、ライブドアのポータルサイトの集客力も弱かったでしょうし…
というのはニッポン放送の買収のためにMSCBを発行したのは2005年2月半ばでしたので、このライブドア・マーケティングによる株価操作疑惑のタイミングから3ヶ月間しか経っていませんでした。MSCBの発行可能金額、転換価格などの条件設定は、それまでの株価の動きが結構大きく左右しますので、もしかすると発行条件が変わった可能性はあったかと思います。
万が一、MSCBの発行ができず、または金額が小さくなっていて、ニッポン放送の株式取得ができていなかった場合、その後のフジテレビとの資本提携もなかったわけで、そうすると…、と芋づる式に考えていくと結構怖いですね。
とかとかって考えると、今のライブドアという企業は今の状態では存在し得なかった?!という可能性も浮上するわけです。この株価上昇の恩恵があったから成し得たライブドアの活動は、本来的にはありうべきものではなかった、と、そんな感じでしょうか。
まあ、もう一度言いますと、そもそも数千億円もの時価総額がある企業ですし、不当な株高がなくとも企業は普通に存在していたでしょうし、その姿は今の姿とほぼ変わらないと思います。ただ、株式市場では、株式が通貨となりますので、偽札を刷る行為だけは許せん、ということでの今回の地検特捜部だったりしないかな、と勝手に想像してみました。
あくまで、想像です。ただ、思いついたら寝られなくなって、もう朝になってしまいました。アハハ。何をやってんだか…







